千景は図像学の学者。幼なじみの透磨は、画廊のオーナーだ。ある日、千景の研究対象であるブロンズィーノの贋作が出回っていると聞き、ふたりは展覧会に潜入したが……。絵画をめぐり繰り広げられる人の心の複雑な思い込み、挫折、恋、憎悪。「異人館画廊」シリーズの2作目。

鹿乃は祖母の遺したアンティークの着物を大切にしている。休日はたいてい祖母のおさがりを着て過ごすほどだ。下宿人の慧は鹿乃の兄の友人で准教授。ある日彼らが蔵の着物の虫干しをすると着物の柄が変化して……。伝えられない想いがつのる、せつなくやわらかい物語。

医学生の遊馬は夏休みに、母の故郷であるマーキス島の「法医学博物館」を訪れた。その博物館の中で光を放つ本に触れたとたん、遊馬は過去へと飛ばされ、殺人犯として投獄されてしまい……。現代法医学を使い、国王の死の真相をつきとめるタイムスリップ・ミステリー。

こずえは家を飛び出した。適当に電車を乗り継ぎ、知らない駅で降り、町をさまよううちに……鍵師に拾われた。こずえ15歳。鍵師の淀川は24歳。こずえは時給0円、住み込みでメシ付きの淀川の助手になった。日常、優しさ、家族……。こずえの心の鍵は果たして開く？

夏休みの少し前、浦原は転校生の江頭妙子と出会った。それが始まりだった。彼女をリーダーとして、ふたりは秋に校内で行われるポーカーの団体戦で優勝するため、ほかにメンバー３人を集めた。5泊6日の夏合宿でメンバーは結束を固め、団体戦に挑むが、果たしてその結果は……。

高校生の皆藤はシェアハウスの入居者に選ばれた。そこにいたのは同級生の辻丸、白髪の青年・奈倉、女子大生の四月一日、うさ耳のついたフードをかぶった終夜、着物美人の入鹿、執事風のフィデルの６人。彼らはここで共同生活を送ることになったが、それには目的があり……。

槍牙は中学1年生。幼なじみの夢乃は四六時中、槍牙にまとわりつくほど彼に夢中だ。だが槍牙には“見聞きした怪異を生み出すやっかいな力”があり、ふたりは怪異と闘うことに。1巻では「てけてけ」、2巻では「口裂け女」の探し物を、3巻では「座敷童子」を見つけるが……。

鬼塚伊予13歳、中学生。大和一也19歳、大学生。ふたりは幼なじみだが、大和は伊予を「先輩」と呼ぶ。それは彼女が天才心理学者だからだ。しかし大和にも（伊予は知らないが）特殊な能力がある。そんなふたりは学内で発生したトラブルを無償で解決しているがある日、女子学生が失踪し……。

34歳にして立派なニートだった俺は、トラックに轢かれて死んだ。目が覚めたら剣と魔法の異世界にいた。名前はルーデウス。ここでは赤ん坊だが今の俺には前世の知識と経験がある。それを活かし魔術の才能を開花させ、家庭教師の職を得た。ときに魔力災害に巻き込まれるも新しい力を得、ときに誘拐事件を解決し、12歳になった。だがその矢先……。

気づいたらゲームの「フェアクロ」に似た異世界に飛ばされた東と春菜。ゲームの初期設定は無一文。だからここでも無一文だ。それなら作るしかない。鞄に薬に家具に武具に料理に……。ほかのプレーヤーたちもやってきて、共同生活が始まった。やがて王室のやっかいごとに巻き込まれたり、強敵と闘ったり。最新刊の７巻では女王に呼び出され……。

大学生の岩谷は図書館で読書をしていた。ある本に手をかけたとたん、いきなり盾の勇者として異世界に召還された。そばには同じような境遇の男が3人いる。だがその3日後、彼らにハメられ犯罪者に！　国王からは見放され、勇者としての信頼も金も、すべてを失った。だがもとの世界には帰ることができない。そんな最悪の状態で冒険の幕が開いた。

25歳の信吾は目覚めると、バウマイスター家の５歳の息子・ヴェルの身体をのっとり、転生した。この家は貧乏貴族だ。しかも、しかも8番目の息子である。早く独り立ちするべく魔法を身につけた。その力を買われ富と地位と名声を手に入れ、竜を倒し婚約もした。成人して冒険者にもなった。だが今度は、バウマイスター家のお家騒動に巻き込まれ……。

23歳のマサルは、就職先を探しにハロワに行った。ゲームのテストプレイをするだけという求人広告にだまされて、異世界へ。仕事はテストプレイだが、実際に戦うのはマサルだ。だからリアルに死ぬこともある。魔力を使い、魔物などとのいくつかの戦いを経て、さらに新しい魔法やスキルを上げていった。最新刊ではエルフの姫君・リリと結婚したが……。

突然倒れ意識を失った少年、ドイル。彼は、生死の境をさまよっている。もうこれまでか……そのときドイルは目を覚ました。前世の記憶をともなって。「同じ過ちを繰り返さない」そう思ったドイルは、〈勇者の息子〉というプレッシャーに負けぬようまっとうに生きることを誓った。そんなある日、同級生のリュートがドイルに乗馬での戦いを挑んできて……。